#もの書き外典 2009-11-25

文章を書くことと読むこと関係。自作の批評や市販書籍の紹介分析、執筆ソフトの使いこなしや出版業界情報など。#もの書きの予備その2。

過去ログを示すのにはHTML版の#もの書き外典 2009-11-25をご活用くださいませ。

2009/11/25 00:00:03
00:05:32 mikeAway -> mikeZzz
00:09:55 + Marcy(-nomarcy@60.254.209.99) to #もの書き外典
00:11:10 ! AKAgene ("CHOCOA")
00:14:47 cos0_ROM -> cos0
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00:30:55 ! Stella ("See you...")
00:33:56 ! kairi ("See you...")
00:35:03 + kairi(~kairi@i114-188-238-243.s10.a030.ap.plala.or.jp) to #もの書き外典
00:38:35 ! ao_note ("くってり")
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00:45:10 ! akiraani ("祝!ソリッドファイター完全版")
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00:54:48 ! Pikoyan ("次のピコやんはきっと上手くやってくれるでしょう")
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2009/11/25 01:00:00
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2009/11/25 02:00:00
02:14:01 ! seiryuu ("Leaving...")
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2009/11/25 03:00:00
03:06:21 ! tatsu114 ("ねるぜ!ばりばりばり(マジックテープ式のふとんに入る")
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03:25:27 ! gombeLOG ("Leaving..")
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2009/11/25 04:00:00
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04:59:59 ! dice2 ("auto down")
2009/11/25 05:00:01
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2009/11/25 06:00:00
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06:51:41 ! hir0 ("さようなら〜")
2009/11/25 07:00:00
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07:06:01 ! aspha ("Leaving...")
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07:44:00 ! LizardMen ("私は奴のような”腐ったチーズ”には決して負けない なぜなら…アメリカ合衆国大統領だからだ!! ")
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2009/11/25 08:00:00
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08:13:20 Yad_sleep -> Yad_Away
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08:30:41 fukaFuton -> fukaWork
08:47:26 ! syo ("Leaving...")
08:51:02 + syo(~syo@catv074-110.lan-do.ne.jp) to #もの書き外典
08:56:06 + dain(~dain@125-14-35-167.rev.home.ne.jp) to #もの書き外典
[SiIdeKei] うどんにショウガすり下ろして食べる。
[SiIdeKei] 相変わらずだるい。
[dain] おいしそうだ
[SiIdeKei] 明日も続くようなら、さすがに医者にいったほうがいいんかな、と思いつつ。
08:58:29 + Yu1_AFK(~Yu_Aizawa@i114-185-136-156.s05.a012.ap.plala.or.jp) to #もの書き外典
2009/11/25 09:00:00
[SiIdeKei] ちょいと汗かいてきた。着替えておこう。はふぅ。
09:22:54 + Marcy(-nomarcy@60.254.209.99) to #もの書き外典
[Yad_Away] ショウガにうどんをすり下ろして囓る
09:31:32 + wanaF(~wanaf@p1007-ipadfx01fukui.fukui.ocn.ne.jp) to #もの書き外典
[dain] 生か
09:34:33 TK-Sleep -> TK-Leana
09:49:37 + Stella(~UserID@122x213x68x195.ap122.ftth.ucom.ne.jp) to #もの書き外典
2009/11/25 10:00:00
10:02:12 + imo(~m-potato@eatkyo368069.adsl.ppp.infoweb.ne.jp) to #もの書き外典
10:27:13 ! kairi ("See you...")
10:28:22 + kairi(~kairi@i114-188-238-243.s10.a030.ap.plala.or.jp) to #もの書き外典
2009/11/25 11:00:00
2009/11/25 11:00:02
11:00:12 + cre_log(~log@ns.cre.ne.jp) to #もの書き外典
[Kannna] (@@)7
[Kannna] http://www.cre.jp/writing/IRC/write-ex1/2009/11/20091124.html#200000
[Kannna] 昨日、本殿→予備と「ローマ帝国滅亡について、どの程度説明を簡略化できるか」みたいな話題が出たのですけど。
[Kannna] 昨晩は、ふざけ半分に、かいつまみすぎた1行説明をあげてみたアタシですが。少し真面目になって、昨晩の説明をバージョン・アップしてみました。
[Kannna] ローマ帝国滅亡の説明:帝国内が、分裂してたところで、契約不履行を口実に、武装難民集団(蛮族)が領内に侵入。東ローマは、自己保身的に、西ローマを見捨てる形に。西ローマ領内で、蛮族は集団ごとに割拠。内には、西ローマ皇帝を称す蛮族首長もいたのですが、割拠した集団は、西ローマのように統合された広域支配は実行できませんでした。ローマ帝国はこんなふうに、バラバラに分解していくような経緯で滅びたのです。
[Kannna] いちおー、経緯の説明にはなってるかな、っと
[sf] .k ローマ帝国
[Role] キーワード一覧の キーワード一覧:ローマ帝国 をどうぞ♪
[Kannna] 元々の和田発端は「ローマ帝国は何故滅びたか」をどれだけ簡略に言えるか、だったけど
[Kannna] #話題発端
[Kannna] 「ローマ帝国はいかに滅びたか(経緯)」と、「何故滅びたか(原因)」はもちろん違う。
[Kannna] で、「何故滅びたか」は、古代史研究の弓削達さんも「そんなこと新書本1冊にまとめられるかー」敵に書いてられた。
[Kannna] そのものずばり「ローマは何故滅びたか」って題(だったと思う)の新書本のなかで(笑)。
[Kannna] でもまー、経緯説明でも書きように応じて、理由の一端くらいは示せるかなー。
[Kannna] .k ローマはなぜ滅んだか
[Role] キーワード一覧の キーワード一覧:ローマはなぜ滅んだか をどうぞ♪
[Kannna] .k 弓削達
[Role] キーワード一覧の キーワード一覧:弓削達 をどうぞ♪
[Kannna] ローマはなぜ滅んだか (講談社現代新書)ASIN一覧> http://www.koubou.com/asin/4061489682
[Kannna] この本は1989年の刊本
[Kannna] ローマ帝国滅亡について、これまでに唱えられた論が幾つも紹介されながら、著者の考えも説かれていく。そんな作りです。
[Kannna] あとがき(まえがきだったかも)で、著者、新書本編集部に依頼されて「無理です」って言ったら、いや、学術的に滅亡理由を解明とかでなくて、教養書として書いてほしい、みたいに言われて。「それなら書けるか」と思って引き受けた、みたいなことを書いてる。
[Kannna] そんな本で、ある意味、参照に便利。
[sf] つまり「滅亡した理由」を解き明かすのではなく「滅亡した理由についての説」を解き明かしてるんですかね
[Kannna] 思うに「なんで理由を1つに絞りきるのが難しいか」を解き明かしてる感じかと
[Kannna] 「ローマ帝国は大きくて長く続いたからややこしい」ってことはよくわかります(笑)
2009/11/25 12:00:00
12:11:02 + tatsu114(-tatsu114@203.141.114.192) to #もの書き外典
12:16:38 MorrisZZZ -> Morris
12:21:56 + AKAgene(~akagane@nthrsm012214.hrsm.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp) to #もの書き外典
[AKAgene] 私は以前、『ローマ人の物語』を読みながら、おおざっぱに一言で「蛮族が強くなった」を考えたことがあります>ローマが滅びた原因
[AKAgene] んで、これは意外と正鵠を射ているようにも思うのですよ
[AKAgene] ローマに原因がある、と考えるから難しくなるんじゃないかとね
[Kannna] そうですね
[Kannna] まだ、帝国がしっかりしてた頃は、蛮族出身でも傭兵隊長とかローマ化してったわけだけど
[AKAgene] 確かに内乱はある。宗教的な対立や、キリスト教の登場によるローマというものへの意識が変化しているというのもある
[AKAgene] 経済的な衰退も、もちろんあるでしょう
[Kannna] 弱ってくると、こー、集団で蛮族ノリで通せるんですよな。
[AKAgene] でも、そもそもの原因は、おそらく、「ローマが周辺蛮族に対して持っていた軍事的優位」というアドバンテージが
[AKAgene] 失われたことじゃないかと思うのです
[Kannna] ふむふむ
[AKAgene] 共和制末期から、帝政盛期にかけてのローマの軍事力は、隔絶してるんですよ
[AKAgene] それも、軍事技術という面において
[Kannna] ローマ帝国が不思議なのは、内乱期にも勢力圏が拡大してるのですよね
[Kannna] 共和制末期から、帝政盛期にかけても、内乱期を挟んでる
[AKAgene] その軍事的アドバンテージがあればこそ、多少の国内問題は、何とかなったわけですよ
[Kannna] #多分、軍団制度が絡んだ、ローマ社会の個性があるんだろうなーと思います。
[sf] そいや当時の人口動態って知らないなあ。周辺諸国で開墾や農業技術の進歩が進んで人口が増えていそうな気はするが。ガリアとか。
[Kannna] 屯田的なのがあったわけですよね。
[Kannna] 制度的に
[AKAgene] 屯田というか、軍を退役した兵士に恩給とか土地を与える制度ですな
[Kannna] だから周辺部的な地位の人口は増えてるでしょうね
[sf] イノベーションによって新しいモデルを開発採用して圧倒的優位に立っても、模倣されたり対抗策を練られたりすれば弱くなるのは当たり前ですわな>アドバンテージが失われる
[AKAgene] そゆことー>イノベーションのジレンマ
[AKAgene] ローマは、その優位の喪失をですね
[AKAgene] 騎兵軍団という別の技術で補おうとしました
[AKAgene] でもこれは、べらぼうにコストがかかるんですよ
[Kannna] ふむふむ
[AKAgene] 塩野さんは、ローマ人の物語の中で、「共和制〜帝政初期のローマ人は、蛮族が侵略してくるのを待たずに、こっちから国境を越えて攻めて、講話して兵を引いた。だから国内は荒らされなかった」
[AKAgene] 「それが、中期以降は、侵略してきたら、中央の騎兵軍団を差し向けて迎撃するようになった。これだと国内は荒らされてしまう」
[AKAgene] みたいなことを後半の方で書かれていますが
[AKAgene] これは私は逆だと思ってるんですよ
[AKAgene] ローマは蛮族に攻め込まなくなったんじゃありません。
[AKAgene] 攻め込んでも、勝てなくなったんです
[Kannna] うん
[Kannna] そんな感じはしますよね。
[AKAgene] これを、塩野さん的には、「偉大な将軍がいなくなった」みたいに見てとられてますが
[Kannna] 戦線広いし。
[Kannna] ははー
[AKAgene] 私は、軍事的優位が失われたせいであって
[AKAgene] たとえ、カエサルであっても、中期以降のローマを率いていれば、蛮族にはやすやすと勝てなくなったでしょう
[AKAgene] ローマが弱くなったんじゃありません。蛮族がローマとの戦い方を学んだんです。
[sf] 内線の利を活かして機動力で少ない戦力を有効利用するというのは、消耗もしやすいよなー。あと騎兵だけではやはり「占領」に向かないので外征しても一時的なことにしかならんのではないかな。
[AKAgene] いや、sfさん。それは逆だ。
[AKAgene] 騎兵軍団を編成した時点で
[AKAgene] すでに占領は考えにないと言うべきだろう
[sf] でしょうな。防戦のコストをどう下げるかという感じ
[Kannna] 今、ちょっと思いついただけなんですが、
[Kannna] 蛮族侵入期のこととか読んでると、ローマ軍団もともと対武装難民集団の不正規戦闘(今風に言うとして)適性が高くなかった気も、なんとなくするんですが。どうでしょう?
[AKAgene] 歩兵軍団の質の優位でがんばっていたのが、
[Kannna] つまり、対アルメニアとか、対ペルシアとか、と比べてです。
[Kannna] もちろん、指揮官の資質に左右されるところが大きいのでしょうけど。その辺も含めて。どうでしょう??
12:39:43 ! Falshion_ ("Leaving...")
[AKAgene] 質の優位がなくなったので、では「新たな形での質の優位はないか」てんで
[AKAgene] 騎兵軍団を編成するよーになったのだと思う
[sf] 正規軍にとって指揮系統を破壊すればいい正規軍よりも、武装難民のほうがめんどくさい相手なのは間違いないですな。
[AKAgene] とゆーか
[AKAgene] sfさんが言うように、どこの時代の軍隊でも
[AKAgene] 武装難民相手の戦闘は苦手です
[Kannna] なるほど
[Kannna] 特に騎馬軍団だからとかではない
[Kannna] ってことですね。
[AKAgene] です
[Kannna] なるほど。
[Marcy] 私は、帝国の周辺に対する軍事的優位が失われた理由としては、もう一つあると考えてまして
[AKAgene] まあ、武装難民相手の戦闘が得意だった騎馬軍団というのは、モンゴルですな。ようするに、武装難民だと考えるのではなくて、害獣の群れ的に処理するわけですよ。つまり駆逐。
[Marcy] 一言で言えば、経済規模の縮小です
[Stella] 汚物は消毒ダァ!のノリですか>銅さん
[Kannna] #モンゴルは後衛社会自体が移動式だったからー(笑)
[AKAgene] む? 軍事的優位が失われたことによる、経済規模の縮小ではなく?
[Kannna] #そりゃ融通利きますよね
[sf] # モンゴルはそれ自体が武装難民のようなもんだよな……
[Marcy] 西ローマ末期には、各属州の内部で、所領をもつ有力者の豪族化が進んでいたのです
[Kannna] #難民の自覚がないんですよ(笑)。本来のライフスタイルだから。
[AKAgene] あー、徴税できねえ田畑ですか
[Marcy] 中央への関心が失われ、有力者たちが所領に引きこもるようになっていたので
[AKAgene] 自給自足のスローライフでエコロジーとゆーやつですな
12:45:11 + Falshion(~Falshion@121.162.210.220.dy.bbexcite.jp) to #もの書き外典
[Marcy] 属州の徴税対象にならない田畑が増え、予算規模そのものが盛時に比べてはるかに小さくなっていたのですな
[Marcy] こうなって来ると、従来のような軍団を維持する事は難しくなって来るので
[Marcy] 最初は蛮族の傭兵の雇用、後には蛮族集団そのものとの契約によって、何とか軍事力を維持しようと頑張る訳ですが
[sf] 墾田永年私財法ですね
[Marcy] この契約には、所領の割譲などの条件が含まれているので、長期的にはどんどんと帝国の力は削がれていく訳です
[Kannna] それがあだになった(笑)<蛮族集団との契約
[sf] 最初は蛮族の傭兵の雇用(侍)、後には蛮族集団(武士団)そのものとの契約によって、何とか軍事力を維持しようと頑張る訳ですが
[sf] というやつだなー
[AKAgene] まんまそんな感じやな>平安末期とローマ帝国末期
[Stella] 中世化ですか
[Kannna] ビザンツも、西欧諸国を十字軍に利用して、ベネチアにやられちゃうじゃないですか、実質
[Kannna] パターンとして似てる気はします。
[Marcy] 昨夜ビザンチンさんに言わせた、「異民族を利用して国力の回復を測る…そんなものは痩せた考え!滅びへの道、誰が考えても通らん…自明の理…」って状態ですね
[Kannna] おー
[sf] 平安末期から鎌倉/室町あたりの流れですねー。結構後まで弱体化しても国司は機能してたみたいなあれ
[AKAgene] まあ、さすがに徳川幕府が出てくると
[AKAgene] どうもならんなー
[Kannna] 昨夜> http://www.cre.jp/writing/IRC/write-ex1/2009/11/20091124.html#210000
[sf] 割拠した有力者が動かすようになってくると、最終的に権威の源であることさえ辞めてしまう、そーすると滅ぶ
[Kannna] うん
[Marcy] そんな訳で、帝国軍も蛮族集団も、内情は揃って蛮族軍と言う状況になって来ると
[Marcy] ローマの持っていた軍事技術的なアドバンテージは無いに等しいものになって来る
[Kannna] #普通は「最終的に権威の源であることさえ辞めてしまう」けど、ローマの幻想的権威はふつうでなくしぶとかった、的なあたりが。前、ここでMarcyさんとも話題にした『永遠のローマ』のテーマでした。
[Marcy] この辺が、銅さんの言われた「蛮族が強くなった」の実態なのではなかろーか、と思う訳ですね
[AKAgene] うむうむ
[Kannna] 契約って、国境守備だったわけじゃないですか。高校とかでさらっとしか教えないけど
12:58:58 ! tatsu114 ("ねるぜ!ばりばりばり(マジックテープ式のふとんに入る")
[Kannna] 結構重要ですよね
[Kannna] きっと、ゲルマン側で、色々習得した気がします。
2009/11/25 13:00:00
[AKAgene] でも順番からいくと、私は「軍事的優位の喪失」>「攻めて守のではなく、攻められて守る」>「帝国が守ってくれへんのやったら、自分らで何とかせにゃあかんがな」>「荘園化の進行」
[Marcy] 初期においては国境守備ですけれど、4〜5世紀頃には、中央や各属州軍ですら、蛮族の兵力なしでは軍事力を維持できなくなって来ますね
[Marcy] 確かに軍事的優位の喪失は重要なファクターなんですけれど
[Marcy] 荘園化の進行自体は、実はかなり早い時期から始まってまして
[Kannna] #つまり、よつば的には「げるまんに頼りすぎたのじゃ、西ローマは……手抜きで滅んだ!」こうでしょうか?
[Kannna] ああ、そっか「ほんとは、滅びる前からばらならになってたのじゃ」こうか。
[Marcy] 五賢帝のトラヤヌス帝の時代には、既にそうした地方自立の傾向が見られるのです
[Marcy] パクス・ロマーナの時期に、戦争による蛮族奴隷の供給が減少して、代わりに契約によって土地の移動を制限された小作人が、新たな労働力として重視されてきて
[Marcy] こうした小作人を大量に雇用して、地方の有力者が所領の荘園化を進めて行く訳ですね
[Kannna] なるほど
[Marcy] 結果、人口の流動が抑えられ市場規模が縮小して、商業活動の衰退と地方の自給自足化が進んでいく訳です
[Kannna] ローマ時代の荘園って、引退貴族の老後のセカンドライフ的なイメージ抱いてたんですが。
[Kannna] 所領化が進むと、もうそうではなくなってる感じでしょうか?
[Kannna] それとも、所領化と言っても、実質の所領化であって、やっぱり地方に隠遁とかも続いてはいたのでしょうか??
[Marcy] パクス・ロマーナの時期には、まだそんな感じですけれど<セカンドライフ
[AKAgene] たぶん、まぜこぜに進行したのではないでしょうかね
[Kannna] なるほど
[Marcy] 時代が進むにつれて、自衛のために独自に兵士を雇ったりして、事実上の小王国化して来ますね
[Kannna] あ、話しの筋が違うか
[Kannna] なるほど<小王国化
[sf] 日本の場合にもそうだけど、所領重視しつつも中央に出て政治的権威を保持するという感じのなんだろうかね
[AKAgene] 初期の荘園化は、単純に「利益が出ないからー」「借米が返せなくてー」みたいな感じでの、集約だった
[sf] >セカンドライフ的なものが
[AKAgene] のではなかろーかと
[Kannna] まぜこぜに進むのは、歴史はいつでもどこでもそうなんですよ。Akaganeさん
[AKAgene] ですなー>いつでもどこでも
[Kannna] そこで、より多くのできごとをより密接にリンク付けられる説明が
[Kannna] よりいい歴史的原因整理
[Marcy] 話を戻して。なので、軍事的優位の喪失と、荘園化の進行とは、互いに不可分なファクターだと思うのです
[Kannna] と、そんな感じの考え方はあると思います。
[Marcy] ああ、そうか
[Marcy] 「ローマ帝国は、中央が掌握しきれないほど巨大化した為に滅んだ」
[Marcy] これまでの流れだと、こう言う事になるのか
[Kannna] 「ずうたいがデカくなりすぎたのじゃ」ですね
[Kannna] 「メタボになって、鈍くなった」とここまで言うと、絶望先生風になります(笑)
13:37:30 ! Marshaway ("さいきどー")
2009/11/25 14:00:00
14:01:17 ! Yu1_AFK ("再起動ノシ")
14:22:20 Morris -> MorrisAFK
14:31:12 + Yu1_AFK(~Yu_Aizawa@i114-185-136-156.s05.a012.ap.plala.or.jp) to #もの書き外典
14:31:33 ! Kannna ("CHOCOA")
14:57:38 + LizardMen(~LZD@ntaich307199.aich.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp) to #もの書き外典
2009/11/25 15:00:00
15:24:06 + Marcy(-nomarcy@60.254.209.99) to #もの書き外典
15:29:36 + ao_note(~ao_note@s184156.ppp.asahi-net.or.jp) to #もの書き外典
15:33:06 ! kairi ("See you...")
2009/11/25 16:00:00
16:20:41 MorrisAFK -> Morris
16:22:23 + hir(~____@EM114-51-7-216.pool.e-mobile.ne.jp) to #もの書き外典
[SiIdeKei] 今日の高見盛、上手くとったなあ
[SiIdeKei] 反っくり返るようにして引き上げていった(笑)
[SiIdeKei] 『ちょっと距離とって取りたかった』といってるが
2009/11/25 17:00:00
[SiIdeKei] 取りすぎだろアレは(笑)
17:00:57 ! Morris ("ランダム落ちメ:神に愛されし5月のあぷでとさいきどー")
17:04:59 + Morris(~Morris@p1007-ipad306hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp) to #もの書き外典
2009/11/25 18:00:00
18:07:56 + seiryuu(~seiryuu@i125-205-202-192.s04.a043.ap.plala.or.jp) to #もの書き外典
18:21:54 ! ponzz (EOF From client)
18:22:10 + tatsu114(~tatsu114@catv-114-192.tees.ne.jp) to #もの書き外典
18:26:39 ! imo ("CHOCOA")
18:28:36 + ponzz(~ponzz@p3109-ipbf2508souka.saitama.ocn.ne.jp) to #もの書き外典
18:28:36 ! wanaF ("Leaving...")
18:28:56 ! ponzz (EOF From client)
18:29:50 + nasel(~nasel@p4074-ipbf1306hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp) to #もの書き外典
18:30:13 + ponzz0(~ponzz@p3109-ipbf2508souka.saitama.ocn.ne.jp) to #もの書き外典
18:30:47 + aspha(~aspha@p2181-ipbf12otsu.shiga.ocn.ne.jp) to #もの書き外典
18:40:52 + meltdown(~meltdown@wd90.AFLd10.vectant.ne.jp) to #もの書き外典
2009/11/25 19:00:00
19:01:58 + mihiro(~mihiroriu@i118-19-225-85.s05.a011.ap.plala.or.jp) to #もの書き外典
19:06:11 ! mihiro ("それでは〜")
19:27:52 ! Yu1_AFK ("それではノシ")
19:34:35 + hir0(~____@EM114-51-64-3.pool.e-mobile.ne.jp) to #もの書き外典
19:41:05 + Zion_NM(~zion_nm@pc27238.amigo2.ne.jp) to #もの書き外典
19:54:06 + Hisasi(~hisasi@115.CH575a.cyberhome.ne.jp) to #もの書き外典
19:56:12 + Kannna(~HARIHARAK@218.231.203.229.eo.eaccess.ne.jp) to #もの書き外典
2009/11/25 20:00:00
20:02:24 + akiraani(~akiraani@EM60-254-225-106.pool.e-mobile.ne.jp) to #もの書き外典
[Marcy] http://www.cre.jp/writing/IRC/write-ex2/2009/11/20091125.html#110000
[Marcy] 昼間のログを読み返していて、何か片手落ちな気がしたので、徒然と補足
[Marcy] 五賢帝時代位までは、蛮族の侵入も結構頻繁でありまして
[Marcy] ローマ帝国の側は、帝政初期のトイトブルクの戦いで惨敗した経緯もあって、北方の蛮族に対しては、どちらかと言うと防衛に徹してた訳ですが
[Marcy] トラヤヌス帝なんかは、こうした方針ではなめられると考えたのか、積極的に攻勢をかけるようになります
[Marcy] おかげでローマ帝国は、建国以来最大の版図を実現する訳ですが
[Marcy] 反面、帝国の将来に重大な影響を及ぼす事になる、二つの要素が生まれる事に
[Marcy] 一つは、戦争奴隷として、大量のゲルマン人が帝国国内に流入した事
20:17:29 + Pikoyan(~Pikoyan@p1166-ipbf1909funabasi.chiba.ocn.ne.jp) to #もの書き外典
[Marcy] もう一つは、蛮族の側に「ローマとの上手い付き合い方」を学習させるきっかけを作った事でした
20:19:00 ! NO ("Leaving...")
[Marcy] 前者については、ローマ社会における、ゲルマン人受容の風潮を産み出すきっかけになりましたし
[Marcy] 後者については、この後、軍人皇帝時代と言う混乱期に入るにも関わらず、大規模な侵入が散発的なものに留まり
[Marcy] 概ね小部族単位で、平和裏に帝国内部への浸透が進んで行くと言う状況を生む訳です
20:23:53 + wanaF(~wanaF@10.80.111.219.dy.bbexcite.jp) to #もの書き外典
20:28:36 + mihiro(~mihiroriu@i118-19-225-85.s05.a011.ap.plala.or.jp) to #もの書き外典
[Marcy] こうした静かな侵入によって、帝国領内にゲルマン人が増加して来て
[Marcy] 昼間にも言った、蛮族の傭兵がローマ軍内で比重を高める下地が出来て来る訳ですね
[Kannna] ふみゅん
[Kannna] えーっと、昼間のお話しを踏まえて、ローマ帝国の滅亡理由を、よつば的に絞り込んでみると、4種類くらいに整理できるのかな、と思ったのですが。
[Kannna] 1「ローマ軍が弱くなって、入れ替わりに、ゲルマンが強くなったのじゃ。ローマはゲルマンに頼りすぎたので、滅びたのじゃ」
[Kannna] 2「西ローマは、もともと滅びる間に、バラバラになってたのじゃ。ずうたいがでかくなりすぎたのだな。それでゲルマンの大侵入を許した」
[Kannna] 3「ローマの下についてたゲルマンが急に大所帯になったのじゃ。フン族に追われてきた連中が、まざったのじゃな。それで、一気に武装難民化したゲルマンに、ローマはひとたまりもなかったのじゃ」
[Kannna] N「ほかにも、いろいろあったのじゃ」
[Kannna] こんな感じでしょうか??
20:34:19 fukaWork -> fukaGuten
[Marcy] 最後がw
[Kannna] 最後のは、いちおーです(笑)
[Marcy] 外的な要因としては、概ねこんなとこですよね
[Kannna] そうすると、因果リンクの整理がもんだいでしょうか?
[Marcy] もっとも、一昔前に言われてたように、ゲルマン人の侵入がローマ帝国滅亡の第一の要因かと言われると、必ずしもそうではなくて
20:38:27 + Marshal(~CQN05434@ntkngw599016.kngw.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp) to #もの書き外典
[Marcy] むしろ、ヴァンダル等の一部を除き、蛮族国家はローマの秩序と文化を守る方向で動いていたのですよね
[Kannna] その方が支配的立場で定住化しやすかったから
[Marcy] 彼らは、ローマ帝国の守護者を自認し、ローマの帝権を尊重し、ローマ人の制度や文化を積極的に取り入れたのです
[Kannna] その場合の帝権は、ビザンチンになりますですか?
[Marcy] 勿論ビザンチンが優位でしたが、西の帝権もそれなりに尊重していました
[Kannna] なるほど
[Kannna] そうすると
[Kannna] 滅亡の主要原因は、西側帝室の対応力不足でしょうか?
[Marcy] 帝権を尊重しなかったのは、むしろ当のローマ人たちと、長く傭兵を続けてほぼローマ化した、一部のゲルマン人たちですね
[Kannna] ああ!
[Kannna] 松永弾正状態<長く傭兵を続けてほぼローマ化した、一部のゲルマン人たち
[Marcy] 彼らは、蛮族の王たちと違って、ローマの帝権に対する幻想を持っていませんでしたので
[Kannna] はい
[Marcy] 簡単に皇帝の首を挿げ替えたり、勝手に皇帝を僭称したりする訳です
[Marcy] こうした、云わば内ゲバがエスカレートして、ただでさえ弱っている西の帝権はどんどん衰えて行って
[Marcy] 最終的には西ローマ帝国を滅ぼす結果になった
[Kannna] なるほど
[Kannna] えーとつまり……2+「西ローマはもともと、バラバラになってたうえに、頭領(皇帝)が弱弱の傀儡になってたのじゃ。それで、いいようにされてる内に滅びたのじゃ」
[Kannna] こんなんでしょうか?
[Marcy] そんな感じですかね
[Kannna] なるほど
20:51:48 + hir(~____@EM114-51-196-249.pool.e-mobile.ne.jp) to #もの書き外典
20:52:57 ! fukaGuten ("Leaving...")
20:53:30 hir -> _40H_Balz
20:54:57 Morris -> MorrisEAT
[Marcy] 蛮族諸邦の側は、例えばフランク族のキルデリクのように、東西のローマ皇帝を立てて、上手くやって行こうとしてたのですな
[Kannna] はい
[Kannna] ちょっと書き直してみました
[Kannna] ローマ帝国滅亡の説明(3訂版):西ローマは領内が、分裂し中央帝権が弱体化していた。帝国に従属的になっていた、ゲルマン族が、フン族に圧迫され武装難民化して侵入。東ローマは、自己保身的に、西ローマを見捨てる形に。西ローマ領内で、侵入した蛮族は集団ごとに割拠。しかし、皇帝は満足な対処をできずに傀儡化。西ローマ皇帝を称す蛮族首長も出たが、割拠した集団は、西ローマのように統合された広域支配は実行できなかった。ローマ帝国はこんなふうに
[Kannna] 大分、受験生の答案風になってきた(笑)
2009/11/25 21:00:00
21:00:15 Yad_Away -> Yaduka
21:00:22 + Marcy(-nomarcy@60.254.209.99) to #もの書き外典
21:02:07 + imo(~m-potato@eatkyo368069.adsl.ppp.infoweb.ne.jp) to #もの書き外典
21:03:19 + fukaNote(~fukanju@KD124210234024.ppp-bb.dion.ne.jp) to #もの書き外典
[Marcy] で、昼間もう一つのファクターとして挙げた、地方の荘園化の進行ですけれど
[Kannna] はい
[Marcy] ローマ帝国では、第二次ポエニ戦争後位から、属州を中心にラティフンディウムと呼ばれる大規模農業が行われるようになるんですが
[Kannna] ハリウッド映画で、奴隷が働いてるようなあれですね。
[Marcy] ですです
[Marcy] これは、戦争奴隷を労働力の中心に据えた経営なんですね
[Kannna] はい
21:10:44 ! siide-xp ("幸いにして次がありましたなら、またお会いしましょう")
[Marcy] これは、安価に穀物や果樹を大量生産出来る為に、属州とローマの間の流通と、都市部における大量の消費を支えた訳なんですけれど
[Marcy] トラヤヌス以降の五賢帝時代の後半から、軍人皇帝時代の混乱期にかけては、戦争奴隷を供給するほどの大規模な外征は行われなかったので
[Marcy] 奴隷を主労力とするラティフンディウム自体が立ち行かなくなって来る訳です
[Kannna] なるほど
[Marcy] こうなって来ると、都市部、特に無産市民と呼ばれる人たちは、都会にいても食い詰める事になってしまう訳で
[Kannna] 皇帝も困りますねん
[Marcy] 食い扶持を求めて、不穏な状況になって来る訳ですね
21:16:16 + OTE(~metral@FL1-119-238-217-56.osk.mesh.ad.jp) to #もの書き外典
[Kannna] はい
[Marcy] で、食い扶持を求める人たちと、奴隷の代わりの安価な労働力を求める人たちの、需要と供給が一致して
[Kannna] ストリート・ギャング予備軍が増えるわけですね。
21:17:25 ! killist ("Leaving...")
[Marcy] コロナートゥスと呼ばれる、新たな大規模農場経営の形が生まれてくる訳です
[Kannna] それはどのような?
21:21:26 MorrisEAT -> Morris
21:22:39 + Marcy(-nomarcy@60.254.209.99) to #もの書き外典
[Marcy] #落ちた
[Marcy] これは昼間も言いましたが、小作人を主労働力とした農場経営ですね
[Marcy] 都市で食えなくなった人たちや、没落した農民たちを集めてきて
[Marcy] 安価ですが給料の支払いと財産の保持を認める代わりに、農場からの移動を制限するという
[Marcy] 農奴よりはマシな程度の待遇で、安価な労働力を得る経営です
[Kannna] ふーむ
[Kannna] 本格的な濃奴ではないわけですね
[Marcy] ですね、一時期は農奴と理解される事が多かったのですが
[Kannna] あれだ、ホームレスや、サラ金じゃら逃げてる人が、パチンコ屋さんとかの住み込み従業員になるみたいな(?)
[Marcy] 近年では、分けて考えるべき、という意見が主流です
[Kannna] #サラ金から
[Marcy] 現代日本だとそんな感じかもw
[Kannna] 一応、双務契約ではあると考えていいのでしょうか?
[Marcy] ですね、雇用者は労働の対価の支払い義務がありますし、小作人側は労働と先の土地移動の制限の義務があります
[Kannna] なるほど
[Marcy] で、このコロナートゥスですが、先も言ったように都市の余剰人口を、地方の農地に振り分けるものなので
[Marcy] 地方への大規模な人口の流動が起きる訳です
[Kannna] えっと
[Kannna] ラティフンディウムは大規模経営の農園ってイメージがあるのですが
[Kannna] 比較すると、コロナートゥスの方は、規模的にはどうなのでしょうか?
[Marcy] こちらも大規模経営の農園ですね
[Kannna] わかりました
[Marcy] ラティフンディウムの労働力が、奴隷から小作人にシフトしたと考えると判り易いと思います
[Kannna] ああ、なるほど
[Kannna] >21:30 <#もの書き外典:Marcy> ですね、雇用者は労働の対価の支払い義務がありますし、
[Kannna] これは、対価の給付ってことでいいのですよね(?)
[Marcy] ですです
[Kannna] あ、名に聞いてるんだ、アタシ
[Kannna] 貨幣で支払われると
[Marcy] 問題はそこです
[Kannna] ふむむ
[Marcy] ラティフンディウムの没落に合わせて、帝国内では貨幣の流通や商業活動が衰えて来るのです
[Kannna] ですよね
[Marcy] そして、コロナートゥスの隆盛に合わせて、この流れがさらに加速して来る事になります
[Kannna] だと思います
[Marcy] 都市の人口は、この時期から減少傾向に入り、市場としてのうまみを失って来るのです
[Kannna] 要するに、ジンバブエみたいなもんですよね
[Kannna] 出稼ぎに行った先で定住しちゃう。
21:40:35 ! V-zEn ("ノシ")
[Marcy] そして小作人たちは貨幣で給料を貰っても、土地から移動できないので、物を買いに出る事も出来ません
[Kannna] はい
[Marcy] なので、対価は穀物や食料品等の生活必需品として、物で支払われるようになります
[Kannna] 自然な流れと思います
[Marcy] こうして、地方における自給自足の方向性が出来て来る訳です
[Kannna] 昼間のお話で出てた荘園化というのは
[Kannna] コロナトゥース化?
[Marcy] それはこれからですね
[Marcy] こうした動きは、トラヤヌス帝時代の後期から、既に見られる訳なのですが
[Marcy] 本格的に地方の自立傾向が高まるのは、軍人皇帝時代に入ってからですね
[Kannna] なるほど
[Marcy] 軍人皇帝時代に、こうした大土地所有者の支持を得るために、税の減免等の特権が与えられるようになって来るのです
[Marcy] こうした特権は、皇帝から直々に与えられる事もあれば、属州総督から個別に与えられる事もあり
[Marcy] 大土地所有者にとっては、生産した物をそのまま富として貯め込む事が出来るという
[Marcy] 笑いが止まらない状態になって来る訳です
[Marcy] 農場を広げれば、その分自分の富も増えて行く訳ですから
[Kannna] そこもローマの不思議のとこですよね(笑)<大土地所有者の支持を得るために、税の減免等の特権が与えられる
[Kannna] パンとサーカスと同じくらい不思議(笑)
[Marcy] 大土地所有者には、元老院の議員や、属州の有力者が多いですからね
[Kannna] ええ
[Kannna] 皇帝が、首都の世論ってやつを気にする
[Kannna] 気にするだけの理由も事情もあるんだけど
[Kannna] これがちょっと日本人にはイメージしづらいのですよね。
[Marcy] 彼らの歓心を得ておくのは、基盤が不安定な軍人皇帝たちにとっては、大きな魅力な訳ですね
21:52:34 + syo(~syo@catv083-074.lan-do.ne.jp) to #もの書き外典
[Kannna] はい
[Marcy] こうして、税の減免や公権力の不干渉などの特権が付与されて行き
[Marcy] 彼らの所領が、事実上の荘園と化して行く訳です
[Marcy] で、昼間も触れましたが、こうして税収の期待できない農地が増えて行くと
[Marcy] 中央や属州の財政は、実に苦しいものになっていく訳ですね
[Kannna] はい
21:58:28 + killist(~killist@KD114017189170.ppp-bb.dion.ne.jp) to #もの書き外典
21:58:48 ! sifr0 ("教訓子孫各安生理毋作非為")
[Marcy] おまけに、兵のなり手だった市民たちが、多数地方の小作人に鞍替えしてるので
2009/11/25 22:00:00
[Marcy] 軍団を揃える金も人も足りない、と言う状況になって来まして
[Marcy] 困ったところで目に入るのが、帝国内で増えてきたゲルマン人たち、と言う訳です
[Kannna] 指揮官への従属度が高まって、軍閥化の流れもその頃でいいのでしょうか?
[Marcy] 軍閥化の流れは、時系列としてはもう少し前ですかね
[Marcy] もう少しじゃないな、もっと前、か
22:02:29 + V-zEn(~V-zEn@61-23-212-218.rev.home.ne.jp) to #もの書き外典
[Kannna] #指揮官の親分化だよね、ちょっと大げさだけどイメージしやすいのは(笑)。
[Kannna] なるほど
[Marcy] マリウスの軍制改革から共和制末期にかけての流れですね
22:03:13 ! cos0 ("さあ、物語がはじまるよ……")
[Kannna] つまり、荘園化の頃までには、軍閥集団にもさらなる業界再編の動き?
[Marcy] ゲルマン人たちを、衣食住の保障と、将来の土地の供給を条件に傭兵としてローマ軍団に編入するようになって来る訳ですな
[sf] .k ラティフンディウム
[Role] キーワード一覧の キーワード一覧:ラティフンディウム をどうぞ♪
[sf] .k コロナートゥス
[Role] キーワード一覧の キーワード一覧:コロナートゥス をどうぞ♪
[Kannna] なるほど
22:05:50 + sifr0(~sifr0@p4142-ipbf405niigatani.niigata.ocn.ne.jp) to #もの書き外典
[Marcy] これは雇う側にとっては実に楽な条件で
[Marcy] 取り敢えず飯を食わせてさえいれば良く、実際に支払う土地は遠い先の話と言う
22:07:53 + cos0_(~cos0@hprm-46310.enjoy.ne.jp) to #もの書き外典
[Marcy] 都合のいい話な訳です
[Marcy] 実際には、問題を先送りにしてるだけで、払うものは払わにゃならん訳ですが
[Marcy] こうして、ゲルマン傭兵たちを増やしていく事によって、ローマ軍団は維持される訳なんですけれど
[Marcy] 財政が逼迫してるという事実はどうにもならないので
[Marcy] 軍隊を給養する為に、特権外の農民たちには、それまで以上の重い税が課される事になる訳です
[Kannna] つまり、「ローマは貧乏になって、軍団が弱くなってたのじゃ。そこで、うまいこと言ってゲルマンをパシリにしてた」。
[Kannna] #こんな感じかなー?(ほんとか??)
[Marcy] うひひw
[Kannna] ともかく、長期ネガティブ・スパイラルですねん
[Kannna] その割にはよくもった?
[Marcy] で、元々裕福でもない自作農なんかは、重税を嫌って荘園に逃げ込んだりもする訳ですね
[Kannna] あはは
[Marcy] まさに負のスパイラルと言う奴です
[wanaF] おら、税金払って餓死するよりかは農奴でええだよ……
[Marcy] こうした状況が、主にイタリア本国やガリアを中心に起こってまして
[Marcy] 帝国の西半分は、言ってみれば長い間じわじわと死につつあった訳ですね
[Kannna] なるほど
[Marcy] ディオクレティアヌス帝やコンスタンティヌス帝が、帝国の中枢を東に遷したのは、こういう情勢が背景にあった訳です
22:22:32 + NO(~anyone_in@ntngno035054.ngno.nt.adsl.ppp.infoweb.ne.jp) to #もの書き外典
[Marcy] 何しろ東側は、エジプトやシリアなどの豊かな穀倉地帯を、皇帝直轄領として有していましたし
[Kannna] はい
[Marcy] 東にササン朝と言う強敵こそ居たものの、蛮族の侵入や荘園化の進行も、西半分に比べればはるかにましな状態でしたので
22:29:33 ! KITE ("陽気な奴でも聴こうよ。")
[Marcy] 民族移動期から西ローマ滅亡までの時期に、東ローマが強力な帝権を維持できたのも、この辺りが大きな要因になっています
[Marcy] 西ゴートや東ゴートには、金を渡して言いくるめて、西に押しつけちゃいましたしね
[Kannna] うん(笑)
[Kannna] それに地の利とゆーか
22:32:45 + KITE(~KITE@d61-11-197-096.cna.ne.jp) to #もの書き外典
[Kannna] 地勢が逆に幸いしてるとこはありますよね。西ゴートや東ゴートに対しては
[Kannna] ゲルマンの立場になってみれば、ロンバルディアの方が美味しそうに見えるし(笑)。
[Marcy] ですねー
[Marcy] まあ、気付いてみれば長々と続けてしまった訳ですが、結論としては
22:36:19 ! KITE ("陽気な奴でも聴こうよ。")
[Marcy] 『ローマ帝国滅亡』の原因は、実はパクス・ロマーナにあった、と言う事になるのかな。この流れだとw
22:37:01 + dain(~dain@125-14-35-167.rev.home.ne.jp) to #もの書き外典
[Kannna] うーん、それはちょっと、どこかショートカットがある気配が(笑)
22:38:15 + KITE(~KITE@d61-11-197-096.cna.ne.jp) to #もの書き外典
[Kannna] よつば的に「地域格差じゃ」あたりでどーでしょう?(笑)
22:38:24 Marshal -> Marshaway
[Marcy] まあ個人的には、ローマ帝国は滅亡したと言うよりも、変容したと言う方がしっくり来るのですけれど
[dain] ローマ論がつづいてるぜこんばんは
[Kannna] ビザンツ=中世ローマ帝国って感じですか?
[Kannna] #こんばんは
[Marcy] #こんばんは
[dain] てっきり昼間のログかとおもった
[Kannna] いろいろ、聞きながら、整理してみたりなんだり
[Kannna] のんびりやってるのだ。
[Marcy] まあ、それも変容ではあるんですけれど<ビザンツ=中世ローマ帝国
[Marcy] ローマ世界から中世西欧世界への変容ですね
22:41:57 + hohoho(~hohoho@ntkngw598092.kngw.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp) to #もの書き外典
[Kannna] うん、まーそれは
[Kannna] 帝国とかの政治統合体をは1枚レイヤー違うから。
[Marcy] 中世西欧世界も、実は「ローマ帝国」と言う枠組みの中に収まっていて
[Marcy] 西欧では近代に至るまで、「ローマ皇帝」以外に皇帝を名乗る者が出なかった、と言うのもその枠組みと言うか、縛りの一つなんですよね
[Kannna] なるほど
[Marcy] 東欧を含めると、また少し話が違ってきますけれど
[Kannna] ただ、その辺をイメージするには、国家論が、現在の常識的なものと別バージョンがいるですねん。
22:47:47 ! aspha ("Leaving...")
22:49:19 ! KITE ("陽気な奴でも聴こうよ。")
[Marcy] んーとですね、この辺の意識については面白い話がありまして
[Marcy] カール大帝の『西ローマ皇帝』戴冠前と、神聖ローマ帝国の誕生前の時期には
22:50:41 + kairi(~kairi@i114-188-238-243.s10.a030.ap.plala.or.jp) to #もの書き外典
[Marcy] 東ローマ皇帝を、文書で『ローマ皇帝』と呼んでるんですけれど
22:51:21 + KITE(~KITE@d61-11-197-096.cna.ne.jp) to #もの書き外典
[Marcy] カールの戴冠以降と、神聖ローマ帝国の建国後は、『ギリシア人の皇帝』と呼んでるんですね
[Kannna] うん
[Kannna] まー、気持ちはわからないでもないけど(笑)
22:53:11 ! Stella ("See you...")
[Kannna] なら君らは「フランク人の皇帝」だろー(笑)
[Marcy] まあ、ことほど左様に『ローマ皇帝』と言うのは、中世西欧にとっては大きなステータスだった訳で
22:56:53 ! meltdown ("皆様に「砂漠の風」があらんことを")
[Marcy] >20:40 >#もの書き外典:Marcy< 彼らは、ローマ帝国の守護者を自認し、ローマの帝権を尊重し、ローマ人の制度や文化を積極的に取り入れたのです
[Marcy] こうした意識の名残ではないかなぁ、と思ったりする訳ですねん
[Kannna] それはそうだと思うのですが
[Kannna] その辺になると、もう宗教的な世界観のレイヤーも重ねないと、ってとこはありますでしょう。
2009/11/25 23:00:00
[Marcy] ですねー
[Kannna] 合理性一本やりでやれない領域のはず、と思うんです。
[Kannna] やれないと言うか、やりきれない。
[Marcy] キリスト教と言うか、カトリック的な世界観とも、切り離せないものだと思いますです
[Kannna] 割り切ろうとすると、必ず過去の実態と離れてく。
[Kannna] はい
23:05:12 + Stella(~UserID@122x213x68x195.ap122.ftth.ucom.ne.jp) to #もの書き外典
23:13:47 + lute(~lute@pl196.nas933.kumamoto.nttpc.ne.jp) to #もの書き外典
23:28:01 ! hohoho (EOF From client)
23:45:03 ! dain ("Leaving...")
23:46:37 ! ao_note ("帰")
2009/11/26 00:00:01 end