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Date: Sat, 9 Nov 2002 19:09:51 +0900
From: "HOS" <gazelle@capella.freemail.ne.jp>
Subject: [PR-J 01550] PLANET IM HYPERRAUM
To: <PR-J@cre.ne.jp>
Message-Id: <001c01c287d8$e2ed8da0$5bd1d6ca@computer>
X-Mail-Count: 01550

 細江です。
 283巻後半の『ハイパー空間の惑星』を読んでです。

 サイクル終了に向けていよいよ急展開。
 行方不明中のアラスカ達のコマンド、インペリウム=アルファ、重巡
<アントラ>の他、一般のテラ市民など、様々に視点をばらけさせて同
時進行で話が進んでいきます。

 テラニアに持ち帰ったタボラが飛び去っていきます。行き先は直接ス
タトIIでなく、シュミットの持つパラ次元キイ(190ページ)。
 あれだけ大事にしていたシリンダーの正体がようやく判明し、やはり
謎だったタボラとの接点があった事で、伏線がつながりました。
 それにしてもタボラって、壜とかシリンダーに入っていないといけな
いなんて、実は引きこもりの人工エネルギー性生物?
 人当たりのいいグッキーとはコンタクトしても、本来の仲間であるサ
イノスのシグノやシュミットとはあまり口をきかないのがその傍証。

 敵襲に対し陽動作戦を取れ、という命令を疑問に思い、わざわざ確認
する<アントラ>艦長のエイノ・カパラ少佐(161ページ)。
 I=Aが時間稼ぎをしろと言ったら、それは時間稼ぎが必要な状況だ
からに決まっています。それをいちいち疑問に思う様な弱気(?)では、
死ぬまで戦えという命令が出たらどうするんでしょう。
 太陽系艦隊に人類の運命がかかっている以上、各司令官だけでも命令
に絶対服従するように何か薬で洗脳しておくべき?

 前々から描かれていましたが、イルミナ・コチストワを意識し惹かれ
ているアラスカ・シェーデレーア(187ページ)。ハイパー空間では
顔のコンプレックスが取れているからなのか、逆に再実体化後には彼女
に素っ気ないような。
 どちらも細胞活性装置保持者になるので、今後この組み合わせが長く
続くのか気にはなります。

 イルミナに気をとられていても、アラスカは運命的にキトマと再会し
ます(228ページ)。
 いきなり現れて、また消える。それも他のテラナーではなくアラスカ
の前にだけ。この時点ではキトマは、アラスカの脳内人格という可能性
もあるわけですけど。
 今回、ジャンプ中に出てきたので、キトマ自身でなくいわばキトマの
幽霊。もっともキトマ自身が、もともと幽霊みたいな印象の少女です。
 それにしてもキトマの正体はまだまだ謎のまま。外見上の年齢の描写
もはっきりしない(中性名詞が用いられているそうで)となると、ます
ますアラスカが「アレ」かどうかが微妙なところ。
 我ながらなぜこれにこだわるんだろう?

 ハイパー空間から通常空間に復帰するスタトII。
 そこに襲い掛かる偽神の船団を防ぐために太陽系艦隊の出撃を依頼す
るサイノス(シグノとシュミット)。
 しかし、ローダンはそれに同意しません。
 一発ド派手な艦隊決戦をしないとサイクルが終わらせないという作家
の都合を、ローダンは気付いてないようです。

 永遠の弟、イマーゴIIへの通信と、殲滅スーツを取ってくるという台
詞で物語は続きます。
 この時点ではイマーゴIIも殲滅スーツも名前だけ。それぞれのあっと
驚く正体は、次の巻です。


    

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