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Date: Sat, 13 Oct 2001 09:01:16 +0900
From: HOS <gazelle@capella.freemail.ne.jp>
Subject: [PR-J 01436] MAN UNDER CYNO
To: PR-J@cre.ne.jp
Message-Id: <3BC7844C.1537@capella.freemail.ne.jp>
X-Mail-Count: 01436

 細江です。
 273巻後半のタイトルは『テラナーとサイノス』ですが、原題のMENSCHEN
UNTER CYNOSって、「サイノスの支配下にある人類」が直訳になるんで
すね。
 でもそのサイノスは、大したイニシアチブは発揮していません。
 ロルヴィクの口車にひっかかって、うっかりと作戦の秘密を漏らしてし
まいます(239ページ)。
 でも、その作戦内容は『大群に侵入する』です。
 これがそんなに秘密事項? というか、わざわざ大群のそばまでやって
来ておいて、内部に侵入する以外に、他にする事があるのでしょうか?
 おまけにサイノスがテレキネシスでセクスタゴニウムをぶつけたので、
セクスタゴニウムの爆発にはテレプシマットでなく、ただの遷移でOKだ
という事になりました(283ページ)。
 おいおい。
 じゃあ、なにかい。普通の遷移方式の宇宙船に積載したら、あっさり非
安定化するんかい!?
 じゃあ、ブラゾン兄弟の面目は丸潰れで、もはやコレッロは半分、用無
しかい!?
 CYDコマンドを<インターソラー>に帰還させるために、エーヴェル
ス先生、設定を変えてしまいました。
 別にコレッロのテレプシマットでもう1回小さな穴をあけても、ストー
リーとしては良かったのに。

 今回、一切説明がなくて、おそらく今後も放置されよう謎。
 すなわち、アルヴァル修道士って何? 火星宗教? デア・ティア?
 サイノス船の中でタッチャーが出会うテラナーが信仰しているのです
が、何千年も前ってことは、過去に実在した宗教? それとも全く架空?
 テラナーの火星移住は、せいぜい1500年前でそれ以前の5万年は、
無人のはず。話が一瞬、見えなくなってしまいました。
 実在する宗教としても検索エンジンにも引っ掛からないし。
 うーむ、謎。

 で、サイノスの巨大船はあっさり轟沈。
 せめてもう少し謎を明かしてから、やられて欲しかったです。

 今回のあとがきにかえてで、天沼先生はファンタジー世界の生物のエッ
セイを書いたそうですが・・・
 バジリスクに括弧書きでコッカトリスとイコールさせるのは、まぁ、な
んと申しますか。
(つまり、バシリスクはトカゲの怪物ですが、コカトリスはバシリスクの
異名とするのとニワトリの怪物とするのと2種類ありまして、件の『地下
牢と竜』ゲームにおきましてはたぶん後者だったと記憶するものでありま
す)。
 同様にゲーム関連からの知識では、155ページの「モロク神」という
訳も、日本ではむしろ「モーロック」の表記のほうがメジャーなのではな
いでしょうか。(って、勝手な思い込み?)
 ファイナルファンタジーの製作者たちも、そもそも天沼先生の書かれた
ような本を参考にしていたであろう事を考えるに、情報がこうやって無限
循環していくんだなぁ、と。
 あと、205ページの牧羊神ファウヌスも・・・
 ローダンと全然関係ない事ですけど、松谷先生もドイツ語読みにこだわ
らず、チャンポンな表記でした(例えば一つ目巨人はサイクロプスがしっ
くりくるのですけど)

    

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