細江です。
そろそろ最後の２７２巻後半『消えた仮面の男』です。
アラスカのために＜マルコ・ポーロ＞を危険にさらすのに反対する乗員
がいましたが（１９５ページ）、細胞活性装置保持者、すなわち帝国の最
高要人に何たる態度！
不満があるならテラに帰れ。そして再び痴呆化するがいい。
って、アラスカはまだ細胞活性装置を与えられていませんでしたか。
ラクーンですが、猥雑な都市を作ったり、酒場があったり、伝統的な船
乗りがいたりと、どうもレトルト生物説は外れていたみたいです。
主（偽神）の不興をかって、処刑されたり軍籍を剥奪されたりして、そ
れまで未知だった大群内の世界が、いきなりありふれた独裁社会になって
しまいました。
もうちょっとラクーンの司令官がイデオロギーを盲信していたりしてい
ても、面白い世界で良かったかも。
いきなり再登場、盲目の少女キトマ。
謎だらけの言葉を残して、またすぐにお別れとなりました。
スタートレック・ネクストジェネレーションで、ウォーフの父が無実の
罪（敵に情報を売った）を着せられた場所が、キトマー基地といいまして、
異星の言葉とはいえ、少女と基地の名が一緒なのが違和感ありです。
謎の力を持っていて自分の身を守れるのに、その惑星の支配者（クリト・
イトリモナしかり、コレッロしかり）を攻撃していません。まるで傍観者
の様です。
今後も登場するようですので活躍を期待します。数少ないヒロインなの
ですから。
ところで原語の「少女」は何歳ぐらいを指したニュアンスなんでしょう？
少なくとも日本語では、小学生でも女子高生でも「少女」と呼び得ます。
具体的な外見年齢描写がないと、いろいろとツラいものがあるんですけ
ど……（何がどうツラいかはおいといて）。
年齢によっては、キトマに心惹かれている彼の評価が、「例え顔にカピ
ン断片がなくても、ちょっと『アレ』ではないか」になりえます。
おまけに、体は痩せて青ざめた顔に黒い髪ですから、下手したら「リン
グ」の『貞子』になってしまいますし。
偽神を見逃しさえすれば、カピンの断片から解放されるという絶好の機
会に出会うアラスカ。
『このままわたしが帰還しても、とがめる者はいないだろう。きっと理解
し、よろこんでくれるはずだ』（２７０ページ）
すっげぇ独善的思い込み！
２５９ページでキトマが示唆してしたゲームとは（偽神との対決ではな
くて）、この自分の心との戦いだったのね。
アラスカが勇気ある決断が出来たのも、キトマがいたからかもしれませ
ん。ん〜、ヒロイン候補だ。
＜マルコ・ポーロ＞に生還してから。その１。
「枕抱き 彼女の名前を呟いて ベッドの上をウニウニ転がる」
＜マルコ・ポーロ＞に生還してから。その２。
「俺を一発殴ってくれ。俺は一度、自分の顔を取り戻すために、人類を裏
切ろうと考えたんだ！」
すると乗員の中から、
「では俺も殴ってくれ。君のために艦を危険にさらすことはないと考えて
しまった！」
などと走れメロスごっこをしてみたり。
今週のメールマガジンを読んで。
2098話のクリスタル・バリアとは、はて大群のバリアでしょうかね。
Goto
(PR-J ML)
HTML Log homepage