さん、こんにちは。
おかゆきおです。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
ＳＦになってきたぁ……。
でも、ファンタジーにしたい。
カンソありがとう！ ＼( ＾_＾)／ でーーっす。
この作品はフィクションです。
実在の人物・団体などとは一切関係ありません。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
戦闘天使 18
おかゆきお
そのような客の一人がひかえめに挨拶してから、
「またご馳走になりますよ」といった。
はその客はダルク坊やをちらとだけ見て安心した。わけもわから
ず孤児になって、たった一人の天使がついているだけ。誰もがもて
あましてしまって、こんな所で……、でもしっかりたくましく育っ
ているようだ。
そうしているうちにも、外の闇は濃くなっていく。日付が変わる
二十四時で会場は閉め切られショー関係者でなければ入場者は追い
出される。ゲートのそとにはその時間から商売をはじめる不揃いで
やけに目に飛び込んでくる明かりの店が小さな群生をつくって掃き
出されてくる人たちを飲み込もうと待ちうけている。
人通りの途絶えたショー会場の内（なか）は突然動きをとめさび
しくなる。
「無理をお願いしてしまいましたね」
と、その客は言った。
シグナトはあいそうよく笑って、相手のつぎの言葉を催促した。
「あなたとお会いすることを誰にも知られたくなかったのです」
「そうでしょう。理由はわかりませんが……」
「じつは天使のことなのです。あなたたちの中に本物の天使がいる
と私たちに耳打ちしてくれる人がいまして、しかも、その天使は記
憶もなく誕生して、ほんものの天使みたいに無邪気だそうじゃない
ですか」
「さよう。おっしゃるとおりです」
えたいのしれぬ客は手をそわそわと動かしてメモのページをのぞ
き込むように空けたり閉じたりしていながら、さも、なんでもなさ
そうに、
「私たちは天使に興味があるのです」
と、いった。
「天使に興味がおありなら、神に願ったらいかがですか？ 先歴史
エーギ時代の神の父の手のなせる業です、天使は私たちの商品では
ありません」
もう商売の時間ではない。冗談やひやかしの客の相手をしなけれ
ばならないような時間ではない。だが、この客のにじませている背
後の力は感じる。天使がほしいのか？ まて、記憶もないといった
な。なぜそんなことを知っているのだ。それなのに天使がついてい
るダルクのことは何も言わない。
「神に願うとは、また技術者らしからぬことをおっしゃる。本当に
神の力を信じていらっしゃるのですか？」
あきらかにつくった気楽さで、客は微笑んだ。
シグナトが目をそらして顔をしかめると、あわてて客はいいわけ
をはじめた。
「これは失礼しました。ショー会場事務局から連絡にもあったこと
と思いますが、サーンダといいます。どこから依頼されたかをあき
らかにはできないのですが、天使の研究をしたいという申し込みな
のです」
「……それは、おきてに逆らうことです」
シグナトは用心深く答えた。
「確かに。しかし、あなたは本当に天使が神の子だと思いますか？
神の国は小さな別世界にすぎない。あそこには別な人たちが住ん
でいるにすぎないのではないか？ 私たちはそう考えてきました。
だが、意思を持たない。記憶を持たない。そんな天使が居ると言う
ことは、本当に神が居るのかもしれないと私たちの依頼者は考えた
のです」
「依頼者というのはどなたなんですか？」
と、シグナトは静かに聞いた。
つづく。
------------------------------------------------------------
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
週刊おかゆきお 月曜発行
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
おかゆきお e-mail jtz4046@e6.mnx.ne.jp
home-pg http://beenz.gaiax.com/home/jazz_jamsession
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
英和・和英はパーソナルPdic ダウンロードは
http://www.forest.impress.co.jp/dict.html 窓の杜 インデックス から
GENE一般英和辞書 ＋ Personal Dictionary for Win32
Ibe ∧ 電８ ∨ goodwell ∈ Let's
メーラー／電８で送信しています
Ｔｈａｎｋ Ｙｏｕ Ｍｒ電８
Goto
(bun ML)
HTML Log homepage