Index: [Article Count Order] [Thread]

Date: Mon, 11 Sep 2000 18:45:31 +0900
From: T.S <takeco@mb.neweb.ne.jp>
Subject: [bun 00475] 地震に対する反省点
To: <bun@cre.ne.jp>
Message-Id: <001a01c01bd5$33a1ce40$5a5fe6d2@computer>
References: <005d01c01a04$004531e0$1e08ead2@computer>
X-Mail-Count: 00475

文章・構成をもう1回冷静な目で見て反省した点を記入しました。

まず出だしについて。
>  《動物的勘》を持つ人は、決して少なくないと思う。
> そういう私も、実は高校までは地震を直前に察知する事が出来た。
「動物的勘」と「地震察知」、この2つは決してイコールではないのに
いささか強引に2文をくっつけてしまった。唐突感が出た。失敗。
このように後で単語単語を一つづつ検証していいくと、歪んでいる
部分は必ずといって良いほど読んでいてストレスを感じてしまうものである。

> 地震それ自体を察知するのではない。どういう事なのか説明しよう。
雑誌文の世界では一般にこ・そ・あ・どが多ければ多いほど悪文だと
言われる。ここで「どういう事」と使わざるを得なかったのは、多分上記の
唐突感のせいだろうと思う。

>  一番敏感だった時代には、夜熟睡していても地震の前には目がさめた。
> 動物の緊張と一言ですませてしまっているが、
> 主にトリと飼い犬・飼い猫の緊張が伝わってきていたように思う。
声に出して読んでみると、この部分にも違和感がある。文の前後を
変えるか、「動物の緊張」とカギカッコで強調して前からの引用だという
ことを明確にするか、主語を変えるか何か、工夫した方が良かった。

> 「ええっ??全然知らないの?図太いねー神経が。身体も太いけど。
> 人生開き直ってるから地震くらいじゃ動じないんでしょ?」
>
>  返す言葉は今のところない。
起承転結の構成でこのオチ、私にはこのくらいしか考えられないが、
まあこれはこれで肩の凝らない文で良かったかなあ。

ついでに[BUNOO473]分野を決めろ!の反省点についても記入しておく。

> 「ブラック・ショールズ」理論、金融市場の動きを数理モデル分析して
> 実際に1000ドルの自己資金を100倍だかにして大もうけした学者だ。
これは悪文、というより間違っている。ブラック・ショールズ理論=学者
ではないので、この文の構成が誤り。大もうけした学者が唱えた論だ、
とかなんとかにしなければならない。

何回も推敲していると、頭の中で焼き付いてしまい、途中主語を変えたり
語尾を変えたりしても最終読み返しの段階でひっかからなくなってしまう。
なぜなら字面を見ているようで頭の中に焼きついた文を見ているからだ。
ゆえに変換ミスも多くなる。気を付けねば、とは思うのだけど…。

…こんな話って、何か参考になりますか?私は主婦兼ライターなんだ
けど、作家でも雑文家でも同じ、最終的には「読ませてナンボ」という精神を
忘れてはならないと思います。他人を引きつける文は、頭にイメージを
浮かべ易い、ノーストレスで読める文だと私は思っています。モチロン
賛否両論あるでしょう。だから「私は思っている」といったのです。(笑)

声に出して自作の文を読むことが大事だと思います。耳に心地よく
響きかつイメージが湧く文が良い文、そうじゃないのは悪い文と思い
ます。…もっともこれは「私がそう思う」ということであって、他人に
強制するものではありません。難解な芥川賞受賞作品だってあるん
だしね?(選者の自己満足?イヤイヤそんなことはないでしょう…)

S.T


    

Goto (bun ML) HTML Log homepage