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Date: Sat, 13 May 2000 09:12:53 +0900
From: "Take-chan" <takeco@mb.neweb.ne.jp>
Subject: [bun 00441] 最終:掛け算九九(これで完成にしよっと)
To: <bun@cre.ne.jp>
Message-Id: <000201bfbc74$4cfadb40$af5fe6d2@computer>
X-Mail-Count: 00441

 先ほど投稿した文と、一番最初の投稿文を読み比べたのですが、
最初の文が一番ノーストレスで、笑いのポイントが明確でしたね。
これは多分ディテールを書きこみすぎたことと、くだけた表現を
変えてしまったためかなあ。口語体は読みやすいけど正確でない、
正確に記入するとちょっとくどくなる。お笑い話はさじ加減が難しいですね。
とにかく、アドバイスを下さった方は、さっきの投稿よりも
コッチの方を好いてくれるのではないかなあ…と思いました。


 あれは娘が小学二年生だった時のこと。さほど昔のことではありません。
事件はとある秋の夜長に起こったのでございます。
夫はテレビを見、私は雑誌を読んでおりました。
娘は掛け算の暗唱が宿題だったので、
食卓にノートを広げ目を宙に泳がせていました。
 娘が突然くるりと振り向いて、私に問い掛けます。
「ママ、憶えたから問題出して?」
私は適当に問題を出し、「ピンポーン」「ブー」といってあげました。
「…じゃあ、シチシチ?」
「シジュウク」
「ブー!!間違い」。私は雑誌に目を這わせたまま言います。
「え?…じゃあ、シジュウニ?」
「ブー!!」
 夫がたまりかねて口を挟みます。
「間違って憶えるからからかうのはやめろよ!!」
「…え?なーに??」
私は初めて雑誌から目を上げ、夫を見やります。
『このヒトったら何をプリプリ怒ってるのかしら』
「…なんのことを言ってるのかわかんないの?お前さ、子供の頃、
七の段をスムーズに憶えらんなかったクチだろ?」
  私はパタリと雑誌を閉じて背筋を伸ばし、
ちょっと口を尖らせながら言い返します。
「ええ、そうよ。その通り。だってぇ。掛け算九九って、たっくさん憶えなきゃ
ならないのよ?キュウジュウキュウも憶えていられないって!」
「…お前…、かけ前九九っていくつあるんだよ?
もう一度言ってみろよ。えっ?ククいくつだって?」

おわり



    

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