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Date: Tue, 04 Apr 2000 07:25:22 +0900
From: "okaukio+mls" <jtz4046@e6.mnx.ne.jp>
Subject: [bun 00432] 週刊おかゆきお No12
Message-Id: <200004032223.HAA19154@e6.mnx.ne.jp>
X-Mail-Count: 00432


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 おまーたーー!  えぅ?  まってにゃい? ンなぁーー。
  へたの考え休むににににに。 とにかく、登場人物の
   生活でオチまでつなぐことにしました。
    したがって、もうSFてき 発展 展開は無し。
     ご意見ご希望あったらお願いにににっ^_^ににっに!

 バックナンバーご希望の方はお知らせください。
 あるいは配信停止希望も。
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週刊おかゆきお
                       月曜発行
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        空飛ぶ葉巻      16
                おかゆきお


 サヨリちゃんがヒバさんにこぼしている。
「なんかねぇ……。ポールが変わったの。一緒にいてもなんか冷た
くなって、家のことだってなんでもわたしにさせるのよ……。そり
ゃ、以前からポールには家のコトなんかさせちゃいないわよ。
……でも、最近は割り箸までわたしに割らせるのよ。それに、なん
かガムでもかむみたいにキスしてくるの……」
 ヒバさん。やれやれ、おノロケかい……。と、あきれる。だが、
あの青年にぶちゅうっと吸付いていたポールアンダースンの姿がフ
ラッシュバックして。同じようなことを……。とまじまじとサヨリ
ちゃんを見る。
「あら。いやだぁ。あたしなに言ってんだろう……。
 やぁねぇ。樋場さんそんなにびっくりすることないでしょう」
 と、サヨリちゃんほほを染めた。

「いやぁー。サヨリちゃん。人間てのは解からんものだよ、解から
ないから、余計知りたくなるのかもしれない。でも知らないほうが
いいってこともあるからねぇ」
 といいながら、ヒバさんは男同士の執拗な接吻を思い出していた。

「日本人同士だってお互いに田舎者だの都会人だのと、わかりあえ
ないトコがあるくらいだかんねぇ……。まして、あいては海の向こ
うで生まれ育った人なんだ。仲良く暮らしているのが不思議なくら
いだよ」

 人間の本性はわからない。そう言うと、ヒバさんさとすように続
けた。
「本性はわからん。でもな、……そこが要(かなめ)なんじゃよ。
……いいかい。試しちゃいかん。別れるつもりなら簡単なんだ。
 相手の気持ちを確かめたい。……なら、ウワキしてみりゃぁいい。
 どうだい……。サヨリちゃん。一度(いっぺん)?」
「…え?」
「ハッハッハ。――そうだろ?
 愛されていたって、別れる羽目になっちゃあ……なぁぁ」
 ヒバさん得意そうに胸を張った。
 けれども、サヨリちゃんは自分がワイドショーの話題取上げられ
てるようで、ちっともおもしろくにゃい。でもそれだけに試しちゃ
いけないというのはよくわかった。

「ンモぅう…。……でも、それじゃぁどうしたらいいの?」
「よく聞いてくれた。その答えは。
 ……無いんだよ」
 コトバとは裏腹に身を乗り出すヒバさんに、やれやれと思いなが
らも、もう少しさきを聞きたいのは、本当にどうしていいかわから
無くなっている。サヨリちゃんであった。

「まあぁ。頼りにされちゃあ人肌脱いでやらなきゃなるまい。ああ、
ひとはだって言うのは、相談に乗ってやるという意味だよ、もちろ
ん知っているだろうがね」
「ハイハイ。
 ヒバさんだったらどうしたらいいか気の聞いた答えがあるのよね」
 うんざりした。露骨に顔をしかめて見せるサヨリちゃんである。
 ホントに嫌がっていながらそばから逃げ出さない。ヒバさん。い
まさらながら喜色が浮かんでくる。
 何か狂った。酔った男の頼りにされてるうれしい表情である。
 サヨリちゃんとしてもこの村に流れてきた。サービスウーマン。
筋金入りである。
 いやだと思いながら、このグロテスクな喜色に付き合って食べて
きた。
 だが、なにか無視できない。昨日だッたら、笑ってしまうような
事が、今日は否定できない。

「信じられないことが起こってるんだよ」ヒバさんの言うのはホモ
セクシャルのことであった。
 サヨリちゃんは葉巻の登場と、ポールの来村のことに聞こえてい
た。
「それじゃぁ、なぜ、急に私のこと召使みたいに、何もしなくなっ
たの?」
「だからね。自分の持っていた価値が、変わってしまったときに、
何か変わらないものがあると、本当に変わらないか試してみたくな
るんじゃないのかねぇ……」
「それじゃぁ。さっき、樋場さんの言ってたのは、私がポールに試
されているって言っていたの?
 それじゃあ、ヘンな言い方だったじゃない」
 それでも、ハッと気がついたサヨリちゃんであった。


                        つづく





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週刊おかゆきお        月曜発行

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