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Date: Tue, 01 Feb 2000 14:19:44 +0900
From: "okaukio+mls" <jtz4046@e6.mnx.ne.jp>
Subject: [bun 00419] 週刊おかゆきお  2kNo 5
Message-Id: <200002010517.OAA05376@e6.mnx.ne.jp>
X-Mail-Count: 00419


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 遅くなってしまいました。じつは、ジャムセッションのMP3
ファイルを、インターネットで流して、言葉ではなく、音楽をや
ってるひとを宣伝しようと言うことで、アップしました。それに
時間を取られて……。
 ジャズ・ブルース。興味のある方は聞いてみてください。
 ホームページからダウンロードできます。無料です。
 MP3プレイヤーもフリーダウンロード案内してます。
 

 これからもどうぞよろしくお願いします。

 バックナンバーご希望の方はお知らせください。
 あるいは配信停止希望も。
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週刊おかゆきお
                       月曜発行
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        空飛ぶ葉巻      9
                おかゆきお


「中性子レンズ? だあ。……。」
「そうです」
「そんなモンつくれるのか? できるわけないだろ!」

 国連の葉巻対策討論で、やりあった結果。宇宙機雷作戦に主導権
を奪われてしまった特別補佐官が、大統領執務室に乗り込んできて
予算を要求している。

「ほかに方法はありません。あんなバカでかいものに機雷なんか効
っこありません」
「それは連中と討論してくれ」
「だめだったから、こうしてお話しするんです。大体機雷で沈む船
がドンナ種類の船だか考えてみてください。戦艦やキャリアーが沈
みますか? せいぜいが輸送船か運の悪い機雷処理艦くらいなモン
です」
「ムウ…。それはわたしも同感である。……だが、わが国も共同し
て開発にあたることになったんだ」
「ですから、こうして大統領。あなたに直談判しているんじゃない
ですか」

 特別補佐官はぐっと前に乗り出した。しかし顔をつき出して、ち
ょっとためらったように頭をそらせた。余計に鼻先が上を向いたよ
うに飛び出して目にはいてくる。
ここにまた防弾ガラスがぶっつかったら。ペチャ! だな。大統領
はこの前のことをいやでも連想してしまう。

 みゃくがあると見て取ったのか、古くからの友人である特別補佐
官は、ゆっくりと心こめてしかし、硬い声を失わず……「ほかに方
法はないんです。考えてみてください。あの原爆だって、ボーアが
提唱したころにはできっこないし、魔法みたいなモンだった。でも、
どうです。やったら作れたじゃないですか」と、迫る。

 気合がノッて迫ってくるのだが、机の端からどれくらい侵入した
らいいのか、判断に迷ってちゅうちょしている。
 ぐっと体いっぱい乗り出して、目の前に、さあどうだと、迫りた
いとこだろう。
 まったく旧い友人と言うのは頼りになるがやりにくい。
 大統領も同じように打ち解けた調子で、反対の気持ちを……「き
みは、自分たちの研究の関係者や大学機関のものの働きに過剰に期
待してるんじゃないのかね?」と、いった。
「なんと、なんということを! 中性子線が、なんでも通過してし
まうのは事実です。そして、生物を破壊する。何度でもいいましょ
う。 連中も生物です。追い払うのには、損害を与えなければいけ
ないのです。ですから。彼らを殺さなければならない。……ことも
ある。中性子レンズで、中性子の性質を、透過力、殺傷力ともに高
めて彼らを狙うのです。彼らとて全能ではない。出かけてくるから
には、一番乗りしたいやつもきている。だから、狙い撃ちするので
す」
「逆に狙い撃ちされるかもしれん……」
「だから、大統領。ご決断を!」


「わかった。わかった。確かにきみの演説は聞き物である。……。」
「…………」

「きみのグループばかりに仕事を任せるわけにはいかん。げんに、
中性子線の変調・変性などできっこない。と言う報告もきている」
「それは、れいの、わたしとおなじ研究をしてる奴らの言うことで
して、彼らは、空間をゆがめながら、飛んでいく質量・エネルギー
があると言う予測がお気に召さないので、やってる研究は同じよう
なものです」
「しかし、無視はできん。……。」
「研究チームは微妙なものです。異質な人間を受け入れる余地はな
いのです」
「つまり、きみはわかっている。何か、協力できるようなところは
ないのか? そうでなければ予算はつけられない」

「大統領ご自身が、この研究に懐疑的なんですな」
「……そういうことになるかもしれん」
「わかりました。誰か選んでください。一人だけですよ。それでな
くても、寄せ集めチームなんですかね」

 と言うことで、何をしても防ぐことのできない殺人光線の開発が
始まった。


		つづく


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 ぜひ、感想などお聞かせください。

週刊おかゆきお
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