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Date: Tue, 7 Dec 1999 02:26:37 +0900
From: "k" <ui@peach.plala.or.jp>
Subject: [bun 00364] 「針金の指輪」の感想
To: <bun@cre.ne.jp>
Message-Id: <000901bf400f$25831d20$56a999d2@fmv>
References: <009301bf3fbe$c16633e0$5b341185@ip.kyusanu.ac.jp>
X-Mail-Count: 00364

こんばんは。Kです。
「針金の指輪」の感想です。
なんだろう?
文章も上手だし、状況に違和感があるところもないし、話運びもスムーズだと思う。
だから「これはこういう話なんです」、と言われたらたぶん文句の付け所はないん
じゃないでしょうか。
でもこの作品読み終わって、私、自分の作品のことを思い出してしまったのですが、
たぶん読者側の欲求としては、常に何かのカタルシスを求めているんじゃないでしょ
うか。
私が最近発表した作品にも、たぶんそのカタルシスのようなものが存在してなくて、
だからみんな「それで何?」っていう反応しかくれませんでした。
この作品は私の作品ほどにはひどくないかもしれませんが、それでもやはり、ちょっ
とドラマがないかなという印象は否めないと思います。
うまく言えませんけど、悲しいことを「悲しい」と言うだけの作品と、悲しいことを
「悲しい」+αで表現できている作品とのあいだには、無限の隔たりがあるように思
います。
そしてそのαが大きくてわかりやすければわかりやすいほど、多くの人々がその作品
に対して共感をしてくれるのではないでしょうか。
ぜんぜんためになりそうな感想でなくて申し訳ありませんが以上です。
お互いがんばりましょう。


    

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