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Date: Fri, 4 Jun 1999 09:02:03 JST
From: watanabe-thk@umin.ac.jp (渡辺 宙子)
Subject: [bun 00242] 感想の感想其の 3
To: bun@cre.ne.jp
Message-Id: <06040902.ME2274601@umin.ac.jp>
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 がすとん・ぼなぱるとさん、砂倉櫻さん、ご感想、ありがと
うございました。

 テーマについてですが、あらかじめこれがテーマだ、と決め
たものはありませんでした。最初はおめやのおじさんの話を書
きたかっただけでしたので。童話にする段階で、「信じること
が大事」という漠然としたテーマはありました。これが、職員
会議場面の校長先生の長い発言や、りょうくんの自分のあめを
作ってもらうという行動につながっているつもりだったのです
が。あめやのおじさんは、本当に悪い人なのかは、不明のまま
でいいのかなぁ、事件が起きて、みんなが信じることで事件が
無事収まれば、いいのかなぁ、と。でも、これを伝えたいって
いう骨がしっかりしていないので、物語全体がふらふらしてい
るのですね。

 砂倉さんにもご指摘いただいたように、「書いていて、名前
のある子供たちが出てきた段階で、一度プロットを考え直す」
ことが必要だったと思います。というか、職員会議場面から話
の進行がずれてきているように感じるので、この辺りから検討
しなおす必要がありそうです。

「泣いて馬謖を斬る、って感じです(笑)。
でも、そういうとき、そのカットした場面から新しい話ができ
るから、それほどもったいながることもないです。」

 あ、本当にそうですよね。盛り込みすぎず、一人一人を大切
にしてあげて、一つ一つのエピソードを活かしてあげれば良か
ったです。初期設定の重要性をつくづく実感しました。

 がすとん・ぼなぱるとさんの、「よく夏目漱石の「坊っちゃ
ん」が、主人公の主観で描かれているので、赤シャツが本当に
悪い奴かどうかわからん・・みたいなこと言われますけど、こ
の作品もこども達がその豊かな想像力で創りあげた話しのよう
にも感じられました。」は、どう受け取ればいいのかしら、と
悩みつつも、考えさせられる感想でした。そうですね、客観的
に書こう思いつつ、子どもの視点が入っているというか、視点
を子どもにして客観的に書きたいっていうか。

 あ、それから、砂倉さんの、大河歴史小説、面白そうですね。
同性愛というのは、ちょっと苦手文分野ですが。私、歴史小説
って大好きなんです(読むのが)。いつも作家の方が、すごく
よく調べていらっしゃることに感動します。

 以上、どうもありがとうございました!
    

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