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Date: Thu, 3 Jun 1999 23:00:35 +0900
From: "=?ISO-2022-JP?B?GyRCJC0kayQ3JCcbKEIg?=" <sakura_o@ma3.justnet.ne.jp>
Subject: [bun 00239] Re: 感想の感想其の1の感想
To: bun@cre.ne.jp
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こんばんは、砂倉 櫻です。


>  思いつきで書いているつもりはなかったのですが,実は
> 思いつきで書いていたのかもしれません。面白そうなテーマ
> が浮かぶと,それについて文章を書き,読みにくい言葉や表
> 現を直し,余分な部分を切り落として,完成だと思っていま
> した。でも,推敲って,表現を直すとか,余分な部分を削る
> とか,小技だけではなく,全体を通してまとまりがあるか,
> 読者の興味をひくか,ということを再検討するってことです
> よね。当たり前のことですが,再発見です。

そうです。
全体がスジが通っているか、がいちばん大切だと思います。
書いているうちに、最初のプロットとは話がずれてきたり、
登場人物の性格がだんだん違ってきたりしたら、最初戻って
補正をしなければなりません。

書いていると、次々にいろんな場面が生まれてきて、全部
盛り込みたくなりますが、後で涙を飲んでカット、という
ことがあります。泣いて馬謖を斬る、って感じです(笑)。

でも、そういうとき、そのカットした場面から新しい話が
できるから、それほどもったいながることもないです。

渡辺さんのお話の場合、書いていて、名前のある子供たちが
出てきた段階で、一度プロットを考え直されたら良かったと
思います。彼らが、お話の2/3過ぎたところで出てくると
したら、あまりにかわいそうだと思いませんか。
せっかくのキャラクターなら、特に短編でもあるし、出だし
から出してあげましょうよ。
お話はキャラクターが命ですから。

>  「次の日、子供たちが学校帰りに公園に寄ってみると、もう
> アメ屋さんはいなく> なっていて、アメ屋さんのいたあたりに、
> アメ屋の屋台とアメ屋そっくりのアメ> が落ちていて、子供た
> ちはびっくりする」・・・なんて話にしますが。
> 
>  なるほど。
>  大変参考になりました。どうもありがとうございました。

もし、わたしの考えたプロットでお気に召した部分があれば、
使って頂いていいですよ(^^)。

話は変わりますが、
わたしの場合、「登場人物の性格」が変わってくることが
よくあります。初期プロットで、いちおう性格を考えていて、
それに合わせたプロットにしているので、性格が変わって
くると変えなければならないときがあります。
お話が進むにつれて、性格がはっきりしてくるというか、
作者のわたしが知らなかった彼らの性格がはっきりしてくる
というか、そんな感じです。

今、着手している(いつになったらできることやら)の
大河歴史小説の主人公がそうなんです。
舞台は、1925年から1946年までのドイツなんです。
ほぼヒトラーの時代、と考えていただいてさしつかえありま
せん。
主人公のヴィーラントくんは、(少年時代に、ユダヤ系の
親友などがいたせいもあって)人種差別には大反対で、
この物語の後半、1944年に、ヒトラー暗殺を企てて
失敗して射殺されてしまうのですが(1944年にヒトラー
暗殺に成功されては困る、一応歴史小説だ)、
書いているうちに、「人種差別に反対する、心優しい青年」
であるだけでは、「ヒトラー暗殺」などというトンデモな
行動には走らない、ということに気が付きました。

実際、ヴィーラントの親友のユーリアンという青年は、
大財閥の御曹司で、彼の父の経営する財閥が、「強制収容所
のユダヤ人などを格安の労働力にしよう」としてるのを、
「まずいことだなあ」と思ってはいるのですが、気持ちが
優しすぎて、「ヒトラー暗殺」なんて考えるようなタイプで
はないのです。(それで、ヴィーラントは、いったんは
ユーリアンを計画に引き入れようとするのですが、彼が
あんまり坊ちゃんすぎて話そびれ、後になってユーリアンは、
「どうして彼があんなことを計画してるだなんて気が付かな
かったろう」と後悔の涙にむせぶのですが・・・。)

初期設定では、ユーリアンのほうが、大財閥のぼっちゃんで、
人を見下すみたいな高慢なところがあって、性格がキツい、
ヴィーラントが気持ちが優しく、正義感である、だったはず
なのですが、書いていてだんだんさかさまになってしまって
いるのです。
やはり、かなりキツい性格で、カゲキな性格を秘めていて、
功利心が強いタイプでないと、正義感だけで「ヒトラー暗殺」
を企てたりしないと、気が付いたのです。
それで、今、最初に考えた部分を考え直しています。

今、ちょっと忙しくて書けないのですが、8月過ぎたら書こう
と思っています。
(ちなみに、設定や部分をアップしてるページはこちら。
ご興味があればお読みください。今公式にはHPを閉鎖して
ますが・・・。
http://www.asahi-net.or.jp/~ee8s-oomr/kisetu0.htm

ちなみに、この話は、「男性同性愛」を扱っています。
上で「親友」と書かれていますが、実際の関係は・・・という
ことです(^^;;  以上、読まれる前に念のため。)

でわでわ

  ∧ ∧  おおもり さくら
(≡^・^≡)sakura_o@ma3.justnet.ne.jp
    

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