みなさん、こんにちは。
おかゆきおです。
あったかくなって雨がしとしと降っています。 春の嵐はもう通り
過ぎてしまったようですね。みなさんの地元ではいかがでしょうか?
言葉通りの世界 -1j おかゆきお
由乃ちゃんは頼りなげに周りを見まわして溜息をついて目を閉じたと思うと。
「わあ。なぁに。これ全然変っちゃった」と明るい声で呟く。
その直後、人が変ったように。「うすぐらいの嫌ねぇ」とコーラ君の意見を求めてくる。そのたびに顔が変った。
パチッツと稲妻のような衝撃が内部から広がった。なんと由乃ちゃん和服姿になってしまった。それもだらしなくえりもとは垂れ下がりすそはハの字形にはだけて白い足が見え隠れしてふらふらと塚の前を行ったり来り。
「お。……」
おい。何をしたんだと詰問しようとしたコーラ君言葉をつげない。思考が中断して驚愕と白い足とだらしなく由乃ちゃんの肩まで見える着物の襟の上品さに日常見る着物にはない古色が視界に押し被せるように打ちかかって来る。コーラ君が錯乱しなかったのは悪魔の存在による所が大きい。尋常でないことがおきていたから逆にとにかく見えるものをそのまま見ていた。それと自分で判断しようとしなかった。コーラ君は自信がなかったのだけどそれだけ冷静だッた。
「偉いものだ。少年よ。そうだ、ありのままの世界を受け止めるんだ。何も考えなくてもいい。まだ理解できないかもしれないが原因に結果がじかにつながって途中の理由などない、それが亜空間の厳しさだ」
またパチッと音のような衝撃がコーラ君のなかではじけた。今度は悪魔が二、三歩離れた所でじっとこっちを見ていた。どこかいつか見たことのあるような外国人の探偵といったカッコよさ。すらっとした姿勢がりっぱに見せているがそれほど身長はない。確か白っぽいコート着ていたはずだったが今の悪魔は黒いコートを着ていた。
また続いて衝撃が走った。今度は幼稚園児のカルピスちゃんがいた。その後ろには散っちゃな男の子。
「この娘はここで恋人と会う約束をしたんだ」と平板な声がした。
そうじゃないだろう。そんな事じゃないだろう。そう思うと不意に言葉になって出てきた。
「ここはどこなんだ」
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おかゆきお
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